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最初の3Dスキャンで迷わない、撮る前に決める3つのこと

小さな置物、手で作った粘土作品、思い出の道具。

「これを3Dデータにしてみたい」と思ったとき、すぐにスキャナーを向けたくなります。でも、最初に3つだけ決めておくと、途中で「何のために撮っていたんだっけ?」と迷いにくくなります。

決めるのは、難しい設定ではありません。

  1. 何を残したいか
  2. 見えない面をどう扱うか
  3. できたデータを次に何へ使うか

FabLab Itoshimaでは、2025年8月に3Dスキャナー「Revopoint MIRACO Plus」を導入したことを公開しています。この記事では機種の操作方法ではなく、初めて3Dスキャンを試す前の考え方を、初心者向けに整理します。

1.何を残したいか

同じ物をスキャンする場合でも、残したいものによってゴールは変わります。

  • 作品全体の形を記録したい
  • 表面の模様や凹凸に注目したい
  • 大きさの関係を確認する参考にしたい
  • 後で作品を見返せる記録にしたい
  • 別の制作へつなげる素材にしたい

たとえば、小さな器をデータ化するとします。

器全体の姿を残したいのか、側面の手触りを思わせる凹凸を見たいのか、それとも底の形まで含めたいのか。目的が違えば、確認したい範囲も変わります。

まずは紙やスマートフォンのメモに、次の一文を書いてみてください。

私は、この物の「____」を残したい。

空欄に「全体の形」「表面の模様」「今の状態」などを入れられれば、最初のゴールが見えてきます。

2.見えない面をどう扱うか

物には、正面からは見えない場所があります。

底、背面、くぼみの奥、重なって隠れる部分。最初から全部を同じように記録できるとは限りません。そのため、撮る前に「どこまで必要か」を決めておくことが大切です。

たとえば、棚に飾る置物の正面だけを記録できればよい場合、底面は今回の対象外にできるかもしれません。一方、物の全周を記録として残したい場合は、底や背面をどう扱うかも事前に考える必要があります。

ここでは、操作方法を決める前に、対象をゆっくり一周見てください。

  • 正面から見えない場所はどこか
  • 深いくぼみや重なりはあるか
  • 底面も必要か
  • 今回、記録できなくてもよい場所はあるか

「全部必要」と決めることだけが正解ではありません。最初の一回では、残したい範囲を小さく決めることも立派な設計です。

実際の持ち方、対象の置き方、複数回の記録方法などは、機材や対象物によって確認が必要です。本稿では具体的な操作を断定しません。

3.次に何へ使うか

3Dデータは、できた瞬間がゴールとは限りません。

FabLab Itoshimaの導入記事では、作品の3Dデータ化、複製や記録、3Dプリンターへの出力、CNCなどの加工データへの展開、地域の工芸品のデジタルアーカイブといった活用の可能性が紹介されています。

ただし、スキャンしたデータが、そのまますべての機械で制作に使えるとは限りません。次の用途によって、確認すべきことや必要な準備が変わります。

  • 画面で眺める、共有する
  • 作品の記録として保管する
  • 3Dプリンターで形にすることを検討する
  • CNCなど、別の制作方法へつなげることを検討する
  • 新しい作品の参考資料にする

最初は、次の中から一つだけ選ぶのがおすすめです。

見る/残す/作る/次のデザインに使う

用途を一つ選んでおくと、「必要なところまで記録できたか」を振り返りやすくなります。

撮る前の1分メモ

初めて試すときは、次の4項目をメモしておくと相談しやすくなります。

  • 対象物:何を3Dデータにしたいか
  • 残したい部分:全体、表面、正面など
  • 見えない面:底、背面、くぼみをどうしたいか
  • 次の用途:見る、保存する、制作へつなげるなど

例:

小さな粘土作品を、全体の形が分かる記録として残したい。底面は今回は不要。まずは画面で見られるデータにしたい。

この程度で十分です。機材の言葉が分からなくても、目的が分かれば次の確認事項を整理できます。

大切な注意

  • FabLab Itoshimaで現在受け付けている利用方法、料金、予約、講習、持ち込み可能な対象物は、本稿では確認していません。
  • MIRACO Plusの具体的な設定、操作手順、対象物ごとの適否は、本稿では断定していません。
  • 人物や他者の作品、文化資料などを記録する場合は、本人・所有者・権利者の許可や、公開範囲への配慮が必要です。
  • スキャン結果を3Dプリントや加工に使えるかどうかは、データの状態と利用する機材に応じて別途確認が必要です。

まとめ

最初の3Dスキャンでは、上手な操作より先に「何を残すか」「見えない面をどうするか」「次に何へ使うか」を決めてみてください。

3Dスキャンは、目の前にある物を、次の制作や記録へ渡す入口です。最初から完璧なデータを目指すのではなく、小さな対象物と一つの目的から始めると、試してみたいことが具体的になります。

FabLab ItoshimaでのMIRACO Plus導入については、こちらの既存記事をご覧ください。

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