ファブラボとは / What’s FABLAB
ファブラボ(Fablab)は、3Dプリンタやレーザーカッターなどの最新のデジタル工作機械を備えた実験的な、市民工房のネットワークです。ものづくりをシェアする工房が世界的に横の繋がりを持つことで持続的なものづくり文化の発展を目指しています。
ファブ(FAB)とは「Fabrication(ものづくり)」と「Fabulous(素晴らしい)」という2つの意味が込められた造語で、ファブラボの普及によって個人による自由なものづくりの可能性を拡げ「自分たちの使うものを、使う人自身がつくる文化」を醸成することを目指して名づけられました。世界で300か所以上、日本でも15か所のファブラボがそれぞれ独自の運営方法を持って活動しています。
ファブラボの定義・条件
ファブラボとは以下の7つの条件を満たした工房をいいます。
- 1.ファブラボ憲章(下記参照)の理念に従って運営されていること
- 2.ファブラボ憲章を印刷して掲示し、国内のファブラボの一員であることを周辺コミュニティへ告知していること
- 3.少なくとも週1日は、無料またはお金ではないやり取りや交換条件・交渉の下で市民に一般公開されていること
- 4.ファブラボとしてウェブページをつくり、そこに利用法や所有機材等を公開してること
- 5.世界のファブラボ標準機材を最低限揃えていること=基本機材= レーザーカッター–/CNCミリングマシン/ CNCルーター/ペーパーカッター/電子工作機材一式/ビデオ会議システム
=推奨機材= ミシン/ 3次元プリンタ
※上記は2012年現在の情報です。ファブラボ標準機材は毎年少しずつ進化しています。参考: fablab2.0 - 6.ウェブ環境を活用して、ものづくり知識やデザイン等の共有活動(オープンソース化)に取り組んでいること
- 7.世界ファブラボ会議に参加すること。そして世界のファブラボの一員として登録され、世界中のfablabber(ファブラバー)に認知されること
ファブラボ憲章
ファブラボ憲章とは、世界のファブラボが共有する基本理念や運営のガイドラインをまとめたもので、ファブラボと名乗る施設は、この内容をウェブサイトと施設内の目に触れる場所に掲示し、利用者に周知させることが求められてます。
ファブラボとは何か?
ファブラボは、地域のラボの世界的なネットワークである。人々にデジタル工作機器を利用する機会を提供することで、個人による発明を可能にする。
ファブラボには何があるか?
ファブラボは、(ほぼ)あらゆるものをつくるための設備として、共通の機材を備える。この機材リストを各ラボが共有し、進化させていくことで、ラボをこえて協働し、プロジェクトを共有できるようにする。
ファブラボ・ネットワークは
何を提供するか?
ファブラボはネットワークとして連携することで、ラボの運用、教育、技術、経営、事業計画など、各ラボで対応できること以上の協力が得られる。
誰がファブラボを利用できるか?
ファブラボは、コミュニティのリソースとして利用可能である。事業のために予定された利用とともに、個人に開かれた場としても利用される。
利用者はどんな義務を負うか?
- 安全: 人や機械を傷つけないこと
- 作業: 掃除やメンテナンス、ラボの改善など、運営に協力すること
- 知識: ドキュメンテーション(文書化)とインストラクション(使い方の説明)に貢献すること
ファブラボの発明は誰の所有物か?
ファブラボで生まれたデザインやプロセスは、発明者が望めば保護したり販売することもできる。ただし、それらは個人が学ぶために利用可能なものにしておくべきである。
ファブラボにおけるビジネスは
いかに可能か?
ファブラボは営利活動のプロトタイピングやインキュベーションのために利用できるが、それらはその他の利用と衝突してはならない。また、ラボを超えて成長し、その成功に寄与した発明者、ラボ、ネットワークに利益を還元することが期待される。